最も単純なポジショニングは、同種の商品の中で一番価格を安くすることです。その場合には、上記の図のひとつの軸が価格となって、同種の商品が存在しないほど低価格のエリアに自社の新商品をポジショニングすることになります。その価格で利益を出すことができるコスト構造を作ることができれば、もちろん競争力をもちます。
上記の図では、「エレガント」かつ「楽しみ重視」な車はこれまでになかったので、そのような新車を企画しますという図です (実際にそのような車がないというわけではありません)。
Webのサービスに限らずにポジショニングは重要ですが、Webの商品企画においては、よりはっきりと独自のポジションをとれていることが必須となることが多いです。
Webの多くのサービスは、既存の社会で存在しているなんらかの非効率性をインターネットを用いた新しい仕組み・場を作ることにより、効率を高めて、その効果によりお金を払ってもらい事業とするという形が多いのですが、
その仕組みや場を作るという発想やアイディアがキーであって、同様の仕組みや場を作るということ自体は誰にでも簡単にできてしまう場合が多いのです。
また、多少の効率向上では、それまでに慣れていた商慣習ややり方のままのほうがよいというユーザも多くなります。
はっきりとこれまでの仕組みより効率がよくなっていて、それが誰の目にもはっきりとわかるようなサービスであることが、競合が追いついてくるよりも早くその分野での支配的な立場を確立してユーザを確保するためには必要となります。 |