この事業プランでの顧客分析の目的としては、どのような層にどれだけ使ってもらえそうかということを明らかにすることにあります。分析のポイントとしては、
- 1. Yahoo!フォトなどの既存類似サービスの利用者層の規模、属性など
- 2. 売上の主要部分を占めると考えられる写真のプリント市場動向
- 3. デジカメや携帯の写真を本当はどのように扱いたいと考えているか
などとなると思います。
この事業プランは、人々の「デジカメや携帯で撮った写真の扱い方」という一種の行動様式を変えることを目指している面があり、実際に行動様式をそのように変えてくれるか、どのようなサービスであれば、どのような仕掛けがあれば変わるかについてのヒントを得るための情報を集めて分析するのが、上記の3.になります。
最終的には、どのような層をまずは中心にして、どのような仕掛けをほどこすことにより、どのように本サービスを利用してくれる数が増えてゆき、売上がどのように増えてゆくかの仮説をたてるための情報収集と分析を行うことがこの事業プランでの顧客分析となります。
この事業プランに関しての、自社資源分析としては、
- 1. 本サービスを構築して立ち上がるまでの資金等のリソース分析
- 2. 本サービスを広く行き渡らせるためのパートナ戦略における自社のポジション、強み、リソース等の分析
が考えられます。
1. については、まずは本サービスの構築のための費用見積もり、サービス開始後の運用費用の見積もり、認知してもらうまでのプロモーション費用の見積もりを行い、資金的な確保が可能かどうかの分析が必要です。
また、技術開発面、サービス・企画面における自社リソースの確認も行い、費用見積もり・サービスの品質見込みなどに反映させることが重要です。
2. については、本サービスを提供するのが誰か、誰とパートナをどのように組んで展開するか、によってサービスを広くゆきわたらせて事業として成功するかどうかに大きく影響を与えることが背景にあります。
たとえば、Yahooのようなポータル、あるいは携帯キャリアなどであれば企業としての体力、信頼度などは十分です。パートナ戦略としても、異業界とのパートナリングは会社としての知名度・信頼度から有利でしょうが、一方で同業界の競合相手とのパートナリングは難しいというデメリットがあるかもしれません。一方で、たとえば携帯電話用のブラウザのNo.1企業であるアクセスなどこの事業を展開しようとしたほうが、会社としての規模と知名度はそれなりにあり、各キャリアやポータルとも等しくつきあうことが可能なのでパートナ戦略としては有利に展開できるかもしれません。
競合分析としては、以下のふたつの視点での分析が考えられると思います。
- 1. Yahoo!フォトなどの既存の類似サービスのサービス内容、顧客層の分析と、本サービスが比較して十分に差別化できているか等の分析
- 2. 本サービスが認知されはじめた段階にて、他のサービスに追従された場合に優位性を維持できるか、優位性を維持するためにどのような施策をうつ必要があるかの分析
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